縁あれば千里【3】めぐり逢い編
ことわざとか。
■悪縁契り深し
悪い縁ほど結びつきが強く断ち切りにくいということ。
■一樹の陰一河の流れも他生の縁
この世で起こるすべての出来事は、みな前世からの因縁によるということ。一本の木の陰でともに雨宿りし、同じ流れの水を飲むのも、すべてめぐり合わせによるということから。「一河の流れを汲むも他生の縁」ともいう。
■縁あれば千里
縁があれば千里も離れた所の人と会うこともあるし、結ばれることもあるということ。「縁あれば千里を隔てても会い易し、縁なければ面を対しても見え難し」を略した言葉。
■縁と浮き世は末を待て
良縁と好機は、自然に訪れるまで気長に待つのがよいということ。
■縁なき衆生は度し難し
人の忠告を聞き入れようとしない者は、救いようがないということ。「縁」は、ここでは仏縁の意。「衆生」は、仏が慈悲を垂れる人間。「度す」は、悟りを開かせること。仏縁のない者は、たとえ仏でも救いようがないという意から。
■縁の切れ目は子で繋ぐ
夫婦仲がうまくいかなくなっても、子どもがいれば縁をつなぎとめてくれるということ。
■縁の下の力持ち
他人のために、人目につかない所で苦労や努力をすること。また、そういう人のたとえ。
■縁は異なもの、味なもの
男女の縁というものは、どこでどう結ばれるかわからず、予測のつかない不思議でおもしろいものだということ。「縁は異なもの」「縁は味なもの」と切り離してもいう。
■金の切れ目が縁の切れ目
金がある時はちやほやされるが、金がなくなると相手にされず関係が切れるということ。
■木に縁りて魚を求む
方法を誤ると目的を達成できないことのたとえ。木に登って魚を探すという意から。
■腐れ縁は離れず
悪縁は、切ろうとしてもなかなか断ち切れないということ。
■袖すり合うも他生の縁
見知らぬ人と袖が触れ合うようなささいなことも、前世からの因縁によるものだから、どんな出会いも大切にせよということ。「他生の縁」は前世からの因縁の意で、「他生」は「多生」とも書く。「袖振り合うも他生の縁」「袖触れ合うも他生の縁」ともいう。
■袖振り合うも他生の縁
見知らぬ人と袖が触れ合うようなちょっとしたことも、前世からの深い因縁によるものだから、どんな出会いも大切にせよということ。「他生の縁」は前世からの因縁の意で、「他生」は「多生」とも書く。「袖すり合うも他生の縁」「袖触れ合うも他生の縁」ともいう。
■躓く石も縁の端
自分にかかわるすべてのものが、なんらかの因縁で結ばれているということ。ふとつまずいた石も、多くの石の中でなんらかの縁があってつまずいたという意から。
■釣り合わぬは不縁のもと
身分や財産などの釣り合いが取れない男女の結婚は、うまくいかなくなることが多いということ。
■下手の真ん中、上手の縁矢
物事は、時のはずみで意外な結果になることがあるというたとえ。下手な人が的の真ん中を射抜いたり、上手な人が的を外して矢が縁に当たったりするという意から。